digital single
金箔の発色と熔け具合は、焼成する条件によって変化する非常にデリケートなものです。先にかけた緑釉と金箔をはさんで、後にかけた緑釉の熔融温度が近すぎると、金箔が釉に沈んで発色しなくなってしまいます。この作品では、明るく発色した萌黄色に金箔が馴染み、金の発色を失わず、落ち着いた風合いを出すことに成功しています。
蓋をあけると、食籠の内側には可憐な梅の枝が散りばめられています。
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