桃山陶にみる 黒の造形
2025.04.07
名称 |
桃山陶にみる 黒の造形 |
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内容 |
日本の陶磁器の歴史はやきものの先進国であった中国にあこがれ模倣することで発展してきたといえますが、安土桃山時代の美濃では日本独自のやきものが作られました。 室町時代に村田珠光によってはじめられた「侘び茶」は、安土桃山時代になると千利休によって完成されます。「侘び茶」で使われる道具も、それまでの唐物と呼ばれる中国の陶磁器から和物へと、志向が大きく移り変わっていきます。武士階級を中心に大流行した「侘び茶」は、そうした美意識の変化とともに新たな茶陶の需要拡大を生み、美濃において日本独自の美意識のやきものが大量に作り出されることになりました。 瀬戸黒は1000℃以上になった窯の中から引き出して急冷させることで釉薬を漆黒に発色させたものであり、そこから「引き出し黒」と呼ばれました。形状は主に筒形のものでした。同様の技法を用いたものに、織部のデザインを取り入れ、瀬戸黒の形状を歪めて沓形にした織部黒、鉄絵を施した黒織部へと展開していきました。 当館は当時の窯跡から発掘された陶片を多数所有しており、瀬戸黒、織部黒、黒織部の陶片を見比べると様々な試行錯誤が見られ、多様な器の形状や意匠がうかがえます。 <関連イベント>①当館担当学芸員によるギャラリートーク 5月18日(日)14:00~ ②陶片談義+抹茶体験 5月31日(土)14:00~ 講師:河合竹彦 ③ワークショップ 「器をつくろう」 1回目:成形 6月28日(土) 2回目:着彩7月19日(土) 講師:伊村俊見 費用:1,500円(全2回) 受取り:8月末 ④中庭コンサート 演奏:琴きらら 7月6日(日)14:00~ |
開催期間 |
令和7年4月19日(土)~令和7年9月7日(日) |
展示会場 |
多治見市美濃焼ミュージアム ギャラリーM1 |
開館時間 |
9時~17時(入館は16時30分まで) |
休 館 日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日) |
観 覧 料 |
一般320円(260円)、大学生210円(150円)、()内は団体料金(20名以上) |